≡Tri.Atman≡ photo vol.73

2006.11.13 China, ??

2006.11.13 China, ??

足を引きずって歩くぼくの姿に、おじさんは気付いていたらしい。
5分ほどの沈黙の中、タクシーは走った。

最近、ぼくの身体はおしゃべりだ。
怪我はコトバより立派な記号となり、話す前から十分メッセージを発してる。

救急車が対向車線を走りすぎた数秒後に、おじさんがおもむろに話だした。

運転手のおじさんは学生時代に競技自転車をやっていた。
ところが大会で他の選手に巻き込まれ転倒、左足膝を複雑骨折。
以後、足は元に戻ることはなく、まともに立って歩くことも難しくなった。

「タクシーの運転は右足だけでできるから、ぼくには天職だね!」

最近はこんなことを思う。

感情を記憶することなんて無理なんじゃないかと。
覚えているつもりで、ほんとは覚えてなんかない。

人は、忘れる。つらい思い出も、あの瞬間の喜びも、全部忘れる。
あの空がどんだけ青かったのかなんてことも、たぶん覚えてなんかいない。
忘れて消え去ったのか、心に染み付いたのか、わからない。
ただ、感情は形を変え、無常。流れるんだ。

だから、痛みだって忘れるんだ。
感情はそれくらい流動的で、柔らかくて実態なんかありゃしねー。
忘れないとやってらんねーぜ!って、ロックなこと言えるのも、忘れることを承知してるからだ。

消えない傷を身体に背負ったおじさんじゃないと、あんなこと言えない。
目に見えないと、わからんのか。

そうなのか!マルクス!

仙人タクシードライバーにぼくは感服、腓骨ごときで卑屈になっている自分を恥じた。

最近、自分を的確に表現するコトバに出会った。
「さみしがりやのひとりずき」
自分の力じゃどうにもならないような、でっかい力が働いてる。自然。

一人で、自然に、歩く。
森羅万象に、身を委ねる。

6 Comments

  1. megu

    感情は忘れるものなのかー
    悲しかった思い出も
    楽しかった思い出も
    「思い出」としては覚えているけれど
    そのときの気持ちが思い出せない時
    なんだか自分が冷たい人間に思えていたけど
    それは普通なの?

    さみしいのと楽しいのとあったかいのが
    交互にくるのが良いかも

  2. awa

    感情は記録されているのでは。(時々、高校の試合の興奮とかをバレーの試合をきっかけに思い出す。)
    記録はされているけど、引き出せないみたいな。うん、浅い考えだ。

    会いたかったです。

  3. shogo

    なんでそんな…

  4. Sung

    >めぐさん
    ぼくは最近自分の感情の起伏の激しさに驚きます。
    あんまりいろんな想いが交互に来るのもめんどくさいよね。。ほどほどにしないと。。

    >あわ
    おまえが来ないからじゃないかボケ
    何が浅いのか深いのか、もうわかりまへん

    >しょぎ
    ね。なんでそんな。。。こんななんでしょう。もうやめます。

  5. みなえ

    最近、ますますブレーキがきかなくなってきたような感じがしたので、これを読んで改めようと思いました。

  6. Sung

    >みね
    暴走してるんですか 笑
    あ、まおさんに会ったよー 会社の下で。

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