記録 ‡vol.45

「中空構造」と、ぼくが働いているビルについて

実家の本棚にはユングや河合隼雄さんの本が
いくつか並んでいた。母親の趣味だった。
ぼくは当時テニスに明け暮れていた少年で
読書なんて全然していないタイプだったけれど
高校時代ふと手にした河合隼雄さん著
「心の処方箋」を読み耽ったことを鮮明に覚えている。
人間の心について書かれている読み物は無性に自分の興味を引き寄せた。

今年のあたまに、NHKで「100de日本人論」
という特集が組まれていた。面白かった。
斉藤環さんがオススメ書籍として
河合隼雄さん著「中空構造日本の深層」の話をされていた。
すかさず買って読んだ。日本の神話に遡って
日本人の価値観に潜む「真ん中が空っぽの状態」を
紐解く内容は、トシを食うごとに高まるぼくの
「日本的精神」への関心と相まい、そのまま古事記の
現代語版を読んでみるほどに面白い内容だった。

「どんがら」って言うか、なんと言うか。
日本の価値観や美意識だとかの中心には
ポッカリ穴が空いている。たしかに。
あれれよく考えてみれば、日本的ななにかしらって
中間に曖昧な価値観を置くことで
その空洞がグレーゾーンとして無意識のうちに機能して
気付けば時間の経過とともにいろいろ吸収し
解決してくれる。そんなことを指すよなぁ、と
構造的に日本のことを理解できたような気がして
すごく安心と言いますか、共感したのでした。

特に、組織の人間模様で痛感します。
欧米で典型として描かれるアサーティブ且つ迅速決断!
みたいなリーダーシップ(時にdictatorship,,,)よりも
なんだかあらぶる複数の武将たちの真ん中で
「にんまり」している、何考えてんだ!脳みそ空っぽ!
みたいなリーダーの方が、時として組織を
うまくマネジメントしていることがあるな・・・

そんな考え事をぼんやりぼんやりしながら
会社の1階でエレベーターに乗ろうとした時。

このビル、まさに中空構造や!!!!!

こんなに中心がガランとしてしまっている巨大なビルは
そんな日本の精神を象徴しているような気がしたのでした。

このビルにはそんなニッポンの価値観が
溜まっているかもしれませんね。
ジャン・ヌーベルは、この本読んでたんでしょうか。

今日はココまで。
こんな話題に興味がある方は
お茶しましょう。おやすみなさい。

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